ポスターセッション
日本全国に広がる様々なビブリオバトルの取り組みが京都に集結!
【小中学校・地域・大学と連携した「くさつビブリオバトル2014@BKC」の取組】 草津市教育委員会
昨年度、草津市教育委員会と立命館大学BKCが協働し、初開催した本事業は、本の紹介ゲーム「ビブリオバトル」を通じて、地域(特に小中学生)の読書啓発と、それをきっかけとした本紹介者(バトラー)の人となりを理解し、コミュニケーションの促進を企図するものである。教育業界誌にも取り上げられ、地域ぐるみ読書推進の先進地として、草津市の取組を広く発信することにつながっている。今年度も、小中学校での読書推進活動を後押しすることで、子どもたちの未来形成力の醸成に寄与するとともに、草津市の先進性を市内外に発信することを続けている。
【中学校・高等学校におけるビブリオバトル活用の提言】 前田由紀,渡部華代子(渋谷教育学園渋谷中学高等学校)
中高の国語、英語科の授業での取り組み、図書委員会での他校との交流会、読売等のビブリオバトル大会等を紹介する。 全国学校図書館協議会発行の月刊誌やモスクワでの学校図書館国際会議の冊子で紹介されたこともお伝えする。
【中学生とおとなでビブリオバトル!】 東雅宏(白山市立松任中学校PTA)
石川県白山市立松任中学校では、平成25年度からPTAと生徒会の主催でビブリオバトルを実施しています。25年度は2回、26年度はこれまでに2回開催し今年度中にもう1回開催予定である。生徒会役員のほかに図書委員会や委員会に所属していない生徒も多数参加し、毎回50〜60人規模で開催している。これまでの開催を通して、生徒からは「自分がふだん読まないような内容の本ばかりを紹介されて読んでみたい本を見つけることができた」「自分もいろいろな本を読んでいきたいし紹介したい」といった感想、保護者からも、「生徒さんが伝えたいことがしっかり伝わってきました」「大人と子どもが同じ目線でバトル出来るすばらしい」「話に吸い込まれるように聴いていました。本の面白さだけでなく、その人となりまで見えて、とても楽しい時間を過ごせました」といった感想が寄せられている。今回は2年間の取り組みをポスターで報告する。
【春女 in ビブリオバトル・ひまわり杯】 木下通子(埼玉県立春日部女子高校)
埼玉県立春日部女子高校では、2014年4月から学校中でビブリオバトルに取り組んでいる。入学直後の1年生全員でのビブリオバトル。6月に図書委員会主催で行った自由参加のビブリオバトル。文化祭でのビブリオバトルの様子をポスター展示する。
【白桜館ブックメーヴェ大活躍!を仕組む】 北野玲子(西宮市立高須中学校)
「白桜館」は本校の館号である。2012年に転任して初めて図書館担当になった時、窓外に広がる白い大島桜の並木に感激して名づけた。給食室の隣という校内の辺鄙な場所にある上、常時暗幕を閉めた真っ暗で閉鎖的な館内に吃驚し、「図書館大改造」に着手して3年目、書架の大移動も「BOOK・MOWE=本校生徒図書ボランティア」を中心に、「BOOK・CHEF=本校保護者図書ボランティア」の協力も得て敢行した。今年は技術家庭科担当の強みを生かして集光アクリル板を曲げ加工してサインを手作りするなど生徒と共に「白桜館素敵化計画」の仕上げを行っている。また2002年(多分)から毎年15年連続で兵庫県コンクールに進出している実績を持つ「読書感想画」指導も、顧問をしている美術部の主活動と位置付けると同時に全校の夏季課題にして、全国中央コンクール入賞12年の快挙を達成した。3回転勤するたび3回県大会で止まったので全国15年連続進出とはならなかったのは惜しいが快挙には違いない。2013年から①自由読書部門の絵を使ってクラス内ビブリオバトルを全員に経験させた上で②指定図書5冊の紹介を目的に図書委員会や広報委員会を核に希望者を募ってブビブリオバトルチームを編成し、文化活動発表会ステージ発表で全校ビブリオバトルを行っている。同年冬には早速、それを見て指定図書を選んで描いた読書感想画のうち、県コンクール選出枠2枠を本校が独占して中央コンクールに進み2人とも奨励賞を受賞する、という成果につながった。また「ひょうご子ども読書活動推進フォーラム阪神地区大会中高生部門予選」にも希望者を募って10人で参加した。結果はどの分科会でも高校生に惨敗し全県フォーラムには進出できなかったが、参加生徒は楽しめたようで、その後、チャンプの居る西宮今津高校の公開行事にも参観に出向き、交流を深めた。今回のポスターセッションでは、本校生活文化研究部(特別支援学級在籍生徒中心の部活)応援部隊である「J-Harp-Crew」の演奏も取り入れた全校ビブリオバトルの様子も紹介しつつ、校内ソリューションの有機的連携を図り相乗効果をもたらす仕掛けを構築する楽しさを伝えたい。あるものは使わなきゃ勿体ない。
【高等学校教育における多様なビブリオバトル活用手法の検討 ―情報科・洋書での実践効果―】 小野永貴(千葉大学アカデミック・リンク・センター),高司陽子(豊島岡女子学園中学校高等学校)
中学校・高等学校新学習指導要領では言語活動の充実が重視され、その一環として、ビブリオバトルを導入する学校も増加してきた。一方で、学校でのビブリオバトル活用に関する実践報告は、国語科や学校図書館での事例はあるものの、その他の多様な校内場面を対象とした議論は極めて少ない。そこで本稿では、筆者らが各々の勤務校(前任校)で実践した2つの事例を取りあげ、活用手法やその効果について検討を行いたい。具体的には、お茶の水女子大学附属高等学校における情報科ビブリオバトルの実践と、豊島岡女子学園中学校高等学校における洋書ビブリオバトルの実践について、報告を行う。
【生徒による主体的な運営を目指して】 弓削田恵理(埼玉県立坂戸高等学校)
本校1年生が4月から取り組んだ活動内容の報告である。本校ではビブリオバトルの運営を、「教員による指導」というかたちではなく、「生徒による主体的な取り組み」となるように、ビブリオ委員会を発足して彼らに運営をさせた。また各クラスでのビブリオバトルでは、各グループに司会・タイムキーパーを設置した。委員会の活動、クラスでの実施状況について報告する。また本年度1学期の反省点、それを改善した2学期の取り組みについても紹介する。
【ビブリオバトル:アカデミック・リテラシーにおける図書館職員との協働】 廣瀬清英(岩手医科大学教養教育センター人間科学科法学分野)
本学におけるビブリオバトルの導入は、中教審の質的転換答申にある「学生が自発的に問題を発見し、最善の解を導き出せるように、小人数による討論型授業への転換、教員連携による授業内容・科目の調整、能動的学修の導入、教育課程の体系化への実践など迅速な改革の必要性」に対応させたものであり、さらに、同一科目を複数の教員が担当するというだけでなく、実際に連携を行うことを目的として人間科学科の全教員がかかわり、さらに教職協働も視野に入れ、図書館職員の協力を得て実施したものの報告である。
【学生自主ゼミによるプレゼンテーションワークショップとしてのビブリオバトル】 木村修平(立命館大学)
2012年度に発足した立命館大学の学生自主ゼミ「P5: English Presentation Workshop」では、これまでにビブリオバトルを日英両言語のプレゼンテーションワークショップの手法に用いてきた。本ポスターでは、P5によるビブリオバトルを用いた取り組みの数々をご紹介する。
【ビブロフィリアの活動】 岡野裕行(皇學館大学ビブリオバトルサークル「ビブロフィリア」)
2012年7月に発足した皇學館大学「ビブロフィリア」は、これまでに学園祭、図書館、博物館、飲食店、古本イベントなどでの開催のほか、三重県教育委員会との連携のもとに、県内の高校生ビブリオバトル大会の開催サポートをするなど、活動の幅を広げてきた。活動3年目を迎え、メンバーも着実に増えてきた。これまでのビブリオバトル活動について紹介する。
【Let's play Bibliobattle in English!: 「英語でビブリオバトル」実践の成果と課題】 近藤雪絵(立命館大学),大賀まゆみ(京都産業大学),山下美朋(近畿大学)
本発表ではこれまでの「英語でビブリオバトル」の実践と参加者へのアンケート結果を通じて、実践の成果と課題を考察する。「英語でビブリオバトル」は「ビブリオバトル」の英語版として、2013年から応募者らにより教育機関等で取り組みが始められた。ビブリオバトルを外国語で行おうとする際「1. 紹介する本の言語はどうするか?」「2. 発表者の言語レベルは揃えるのか?」「3. 原稿の持ち込みを認めるのか?」等の懸念が生じる。その一方で、その言語を学習する者にとってはビブリオバトルが学習の機会となる。「英語でビブリオバトル」を経験することで、参加者は次に勝つための方策をそれぞれ工夫し、能動的学習を行い、その成果発表の場としてまた次のビブリオバトルへ参加している。「英語でビブリオバトル」はこのような循環的英語学習プロセスとしての可能性を持つ。
【日本語プレゼンテーション入門としてのビブリオバトル -留学生による2回のプレゼンテーションの比較から-】 山路奈保子,須藤秀紹,深澤のぞみ(室蘭工業大学,金沢大学)
大学・大学院の留学生を対象とした中級レベルの日本語授業にビブリオバトルを導入し、受講学生全員に2回ずつのプレゼンテーションを課した。本発表では、2回のプレゼンテーションの比較と、各回終了後および最終授業時に実施したアンケートを分析した結果を報告する。2回目で最も得票を伸ばしチャンプ本を獲得した学生の場合、①本の選択、②語彙・表現の選択、③発表内容の構成要素、④談話の展開のしかた、⑤聴衆とのインターアクション、といった点で顕著な改善がみられた。アンケートでは、聴衆の理解・興味の獲得と質疑応答の成功に関する自己評価において上昇がみられた。ビブリオバトルはプレゼンテーションに対するモチベーションおよび聴衆の理解や共感に対する意識の向上に効果的であり、日本語学習者の日本語プレゼンテーション技能育成に有効であることが示唆された。
【立命館生協の読書推進活動】 佐藤由紀(立命館生活協同組合)
立命館生協では2004年ごろから読書マラソン・コメント大賞募集・ブックカフェなどを通じて学生の読書を応援してきた。これらに加えて始まったビブリオバトルを中心に、立命館生協の読書推進活動を紹介・報告する。
【龍谷大学図書館ビブリオバトルのあゆみ】 龍谷大学図書館 ライブラリーサポーター ビブリオバトル班
龍谷大学図書館では、2013年度に初めてビブリオバトルを実施した。併せて同年度からは、「ライブラリーサポーター」という図書館ボランティア制度も立ち上げ、学生による図書館サポートのための様々な取り組みがなされている。2014年度からは、ビブリオバトルの実施にも、このライブラリーサポーターが関わり、ポスターの作成や実施当日の司会進行などの役割を果たしている。また2015年3月には、オープンキャンパスでのビブリオバトルの開催(テーマ:「龍谷大学」)を予定している。本ポスター発表では、これまで3回開催された龍谷大学図書館ビブリオバトルのあゆみを紹介し、今後の展望に繋げたいと思う。
【ビブリオバトルを活用した課題解決型学習】 西村浩子(松山東雲女子大学)
2013年度に実施したビブリオバトルの愛媛県予選および愛媛・高知ブロック代表決定戦を、4年生ゼミでの課題解決型学習の場として、企画・運営を考えるという活動を行った。その際、会の準備・運営を課題解決のメインにするのはもちろんであるが、ゼミメンバー各自が自分の成長目標を立て、その目標に近づくことを、ビブリオバトルの企画・運営を通して目指すという課題も設定した。結果として、チームワークの大切さや相互理解の意識の向上、達成感、満足感のある活動となった。今後、学生の自分自身の課題や与えられた課題をクリアする手段の一つにビブリオバトルが活動できるのではないだろうか。
【ビブリオバトルの授業を創ろう!~徳島大学附属図書館の事例~】 佐々木奈三江(徳島大学附属図書館)
徳島では、2013年より徳島大学の学生、教職員を中心とした団体「阿波ビブリオバトルサポーター」が、ビブリオバトルの推進を目指して活動を行っている。2013年には徳島初の公募型ビブリオバトルを開催し、その後首都決戦へも挑戦した。そういった活動の中、教職員の中から「ビブリオバトルを中心にした授業を行いたい」という声があがり、2014年度、1年生向けの授業として「読書コミュニケーションへのいざない」という授業を開講するにいたった。この授業では、「阿波ビブリオバトルサポーター」の学生と連携してビブリオバトルを開催するなど、学生協働活動の活性化もはかっている。本発表では、前期の授業の内容と成果について報告する。
【図書館が変わる?!ビブリオバトルを活用して大学図書館のブランディングと学修支援をやってみました】 坂田絵里奈(九州国際大学図書館)
本を読み、紹介することの楽しさ、他者とのコミュニケーションツールだけでなく、ビブリオバトルが持つ様々な効果を教職協働で引き出し、ビブリオバトルという一つのコンテンツを図書館のブランディングや学修支援のツールとして活用した事例を報告したい。ブランディングの成果としては、図書館入館者数や貸出冊数の微増、大学広報に活用、学部の初年次教育研究会で事例発表などがあげられる。学修支援の事例では、情報リテラシー教育の一環として図書館ガイダンスと連動させたゼミ内の取り組み、オープンキャンパスでの学生主体によるビブリオバトルの開催、地域イベントの一環として地元の方と学生がバトラーとして出場するビブリオバトルの開催などがある。また、ビブリオバトルが学部全体の取り組みとして取り入れられるなど、教育面でも活用された。
【ビブリオバトルinいこまの事例について】 生駒市図書館
生駒市図書館で平成24年より始まった、ビブリオバトルinいこまと、その発展段階で誕生した、市民団体「生駒ビブリオ倶楽部」の発足から現在に至る系譜を発表者の写真やイラスト共に展示する。また、生駒特有のケースである、平成26年に行われた全年代を対象とした「関西大会」の事例を報告する。今後の活動における展望や、お知らせなどを、参加者の皆様と共有し、ビブリオバトル全体のさらなる発展に貢献できるようなポスターセッションになればいいなと考えている。公共図書館を活動の拠点としているからこその、地域や年代を超えたバラエティ豊かな参加者の顔ぶれで毎回活発に活動している当ビブリオバトルの様子をお伝えできればと考えている。
【ビブリオバトル in Iwate Prefectural Library】 高橋加奈(岩手県立図書館)
2013年11月開催の「プレ・ビブリオバトル」から、ちょうど1年。岩手県立図書館のビブリオバトルは、プレ開催を含めて、2014年11月で5回を数えるイベントへと成長した。ポスターでは、その軌跡や参加者たちの表情を、記録写真や文章でみなさまにご紹介する。
【バトラーがすぐに見つかる!「ビブリオバトル・カード」活用法】 安部尚登(フィジカル・コミュニケーション・デザイン協会)
「ビブリオバトルって、面白そう!やってみたい!」そう思っても、なかなかビブリオバトルを開催できない大きな要因は、「バトラー(本の紹介者)が見つからない」ことである。また、ビブリオバトルを継続開催するためには、安定的にバトラーを確保することが、とても大切である。ビブリオバトル・カードは、主催者の「バトラー確保の悩み」を解決できる。コメント付き投票用紙であると共に、全ての参加者をバトラーへと誘うプレゼントであり、継続参加と参加者拡大を促すポイントカードにもなる、ビブリオバトル・カードの活用方法について発表する。また来場者には、特製ビブリオバトル・カードを無料で差し上げる。
【事例紹介!「少人数・小規模」ビブリオバトル〜家族でカフェでオンラインで〜】 高橋一彰(放送大学)
ビブリオバトルは書店、図書館など、大人数で行われる「イベント型」の事例が多く報告されている。 筆者も2011年10月、大学生大会の「ビブリオバトル首都決戦2011」というイベントでビブリオバトルを知った。しかし、大人数で行われるビブリオバトルに注目が集まると、世間はその大人数で行われるものがビブリオバトルであると認知される可能性があると筆者は懸念を抱いた。 そこで、筆者は2013年5月頃から、多様性あるビブリオバトルの開拓を目指し、これまでに自分の家族でビブリオバトル、身近な友人とカフェで行うビブリオバトル、Skype、ハングアウトなどのビデオチャットでおこなう「オンライン・ビブリオバトル」など、「少人数・小規模」でおこなうビブリオバトルを実践した。今回、ビブリオバトルが世の中の誰もが手軽に楽しめることを目標とした「少人数・小規模」ビブリオバトルの魅力と期待される効果を、実践例を取り上げながら紹介する。
【『ビブリオバトルハンドブック』の提案】 粕谷亮美(サンタポスト(書店))
ビブリオバトルを理解するには、既刊の文春新書『ビブリオバトル』と『ビブリオバトル入門』があれば十分だが、コンパクトに携帯できて、簡単なルール説明や事例がイラストとともにわかりやすくあるもので、ビブリオバトルを観戦・参戦したときの記録等が書き込めるハンドブックを提案したい。
【本と遊ぼう!こどもビブリオバトル応援団】 福田祐里(NPO法人新座子育てネットワーク)
NPO法人新座子育てネットワークによる「本と遊ぼう!子どもビブリオバトル応援団」事業は、埼玉県新座市において、ビブリオバトルを子どものための新たな読書活動と位置づけ、子どもの読書活動の推進を図ることを目的として行った。フォーラムを通じてビブリオバトルを普及推進をする人材 ( 応援団 ) を地域に広く育成することからスタートし、それら応援団員による子どもビブリオバトルを、子どもたちに身近な存在であり、読書活動推進においてもその役割が期待される児童センターから開発、発信し、“本と遊ぶ”読書体験を地域の子どもたちに広めていった。また、ビブリオバトル開催の際には、大人、子どもに関わらず、参加者を募り、地域に広くビブリオバトルを普及することによって、読書の「楽しさ」、読書を通じたコミュニケーションや人間関係の広がり、コミュニティの形成、読書人口の増加などの効果を期待し、裾野広く展開した。この取り組みについて、参加者の声や今後の展開も含め、紹介を行う。
【天満橋ビブリオバトルの取り組み】 池内祥見(大阪大学)
ビブリオバトル普及委員会のコアメンバーが立ち上げた天満橋ビブリオバトルの取り組みを紹介する。主催メンバーは、京都大学での創始メンバーの一人である吉野、ビブリオバトルが全国に広がるきっかけの一つとなった大阪大学のScienthroughメンバーの一人である中津、そして初めて書店内で開催された紀伊國屋書店本町店でのビブリオバトルにて発表で参加した池内の3人。2010年11月より毎月第3水曜日に開催し、現在48回を数えます。また毎月の定例開催にとどまらず、水都大阪への参加や地域のお祭りへの参加など、様々な連携を行ってきています。2014年は開催場所に工夫を凝らし、グランフロント大阪や大阪府立大学のサテライトキャンパスでの開催など活動の場を広げている。このように活動に様々な変化はあるものの、あくまでも参加者メンバー同士の交流と、本との出会いを楽しむ事に主眼を置きながら運営している。社会人サークルの一例としてこれらの取り組みを発表できればと思う。
【ビブリオバトルLODプロジェクト】 常川真央(ビブリオバトル普及委員会)
ビブリオバトルは現在、全国規模で開催されており、ウェブ上において大量の開催情報やプレゼン動画が公開されている。しかしながら、こうした情報は互いにリンクされていなかったり、プログラムが自動的に読み込み、分析するには困難なフォーマットで記録されている。ビブリオバトルLODプロジェクトは、学術研究および支援ウェブサービスの開発において、ウェブ上に分散したビブリオバトルの開催情報が利活用されることを促進するためのプロジェクトである。具体的には、ビブリオバトル開催団体、開催イベント、ゲームに関連する本・動画・ウェブページの情報を Linked Open Data として記述し、ウェブ上で提供している。こうすることで、例えばある本について発表したビブリオバトルの情報や発表動画を自動的に検索するサービスなど、ビブリオバトルの情報を利活用したプログラムの開発を可能にする。
【ビブリオバトルにおける発表制限時間の実験的評価】 赤池勇磨(奈良先端科学技術大学院大学),須藤健也(立命館大学大学院),谷口忠大(立命館大学)
ビブリオバトルにおける発表制限時間は5分と定められている。その発表制限時間は長すぎず短すぎないものとして経験的に定められたものであり、その妥当性が実証的に確かめられたことはない。本発表では異なる発表制限時間がビブリオバトルでの書評者の発話にどのような影響を与えるかについて報告する。また、参加者への感性アンケート調査を行うことで、発表制限時間の変化がもたらす感性的な影響について報告する。本実験の結果、3, 5, 7分の発表制限時間の違いにはビブリオバトルの語りに大きな影響を与える可能性は小さいという結果を得た。また、視聴者にとって1分の書評では短く感じられ、10分の書評では本を理解しやすいと感じる一方で、長すぎるという評価を得た。
【ビブリオバトルにおける聴衆の共感度の分析】 松村耕平(立命館大学)
会話においてジェスチャや間のとり方といった非言語情報は感情や興味を伝えるために重要な役割を担っている。ビブリオバトルは、5分間のプレゼンテーションと3分間の質疑応答といった一定の制約・拘束があり、チャンプ本を選定することでプレゼンテーションを評価するフェーズも持つため、非言語情報の役割の調査に適している。我々は、ビデオおよびモーションキャプチャ装置を用いてビブリオバトルにおける非言語情報の発現と、評価の関係性について調査した。本発表では特に非言語情報の共起関係に注目して行った分析について報告する。
【ビブリオバトル東北チームの軌跡】 庄子隆弘(みちのく図書館員連合(MULU)&ビブリオバトル東北チーム)
東北でのビブリオバトルの活動を紹介する。
【ビブリオバトル北海道の活動】 須藤秀紹(室蘭工業大学)
ビブリオバトル北海道の活動を中心に、道内のビブリオバトル活動について紹介する。
【SF文学振興会の活動- SFとビブリオバトル】 滝直哉(SF文学振興会)
子供にSFを読んでもらう活動を行っているSF文学振興会が、ビブリオバトルを行ってきた経緯と、ビブリオバトルに何を求めているか、を報告する。
【LRGにみる図書館へのビブリオバトルのすすめと図書館ビブリオバトル現状】 嶋田綾子(アカデミック・リソース・ガイド株式会社)
図書館向けに書き下ろされたビブリオバトル記事紹介と、ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)編集部による図書館ビブリオバトルの現状を報告する。
【山本弘『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』】 東京創元社
番外編 トークライブ
山本弘(作家) × 谷口忠大(ビブリオバトル発案者)
ポスターセッションの途中,15時20分頃からステージにて開催!